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Channel: まりっぺのお気楽読書
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ノルウェー王ハーラル3世妃 エルジフ

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キリスト教なのに一夫多妻?
ハーラル3世妃 エルジフ・アフ・キエフ

1025~1067/1045~1066

オーラフ2世が殺害された後、ノルウェーは、空位とデンマークとの共治時代を繰り返します。
国内で争ってるから、よそから狙われちゃうでしょー!

まずは賢王オーラフを倒してノルウェー王に即位したデンマーク王クヌート1世大王。
妃はエルギフエンマです。

その後空位をはさんで、デンマークとの共治をしたスヴェン・クヌートソンと
マグヌス1世善王は未婚でした。

やっとノルウェー単独王登場ですよ。 ハーラル3世です。
オスロを建設した王だそうです。

ハーラル3世妃は、有名なキエフ四姉妹の(たぶん)長女、エルジフ(エリザヴェータ)です。

キエフ大公ヤロスラフ1世と、オーラフ2世と結婚するはずだった
スウェーデン王オーロフ・シュートコヌングの王女インゲゲルドの娘です。
詳しくは前回のアストリッドを参照してください。

姉妹は皆他国の王家へ嫁いでまして、妹アナスタシアはハンガリー王アンドラーシュ1世王妃
次妹はフランス王アンリ1世妃アンナ、末っ子アガタだけちょいと不運なことに
イングランド王になれなかったエドワード・アジリングと結婚したとされています。
当時のキエフの国力の大きさが垣間見えますね。
         
ハーラルは、クヌート大王の治世中キエフでお世話になってまして、もしかして恋愛結婚?

二人は1043年に結婚し、1045年にそろってノルウェーに帰国しました。
ところがですね~、帰国から2年後、ハーラルは単独王になると、トーラという女生と
結婚しちゃうんですよね。
そしてエルジフもトーラも在位が1066年までとなっているのよね。
すでにキリスト教化されていたと思うんだが… 一夫多妻?

実は、エルジフがノルウェー王妃として記されているのは宮廷詩人が書いた一編の詩だけで
それ以外には資料が実存していないらしい…
ノルウェーがキエフとの繋がりなんかを強調するために盛りましたかね?

とはいえ、ハーラルがイングランドの王位継承に巻き込まれて遠征中に亡くなった時
エルジフも娘たちと同行していたそうで、長女マリアもイングランドで亡くしています。
そしてデンマーク王オーロフ1世妃インゲゲルドはエルジフの娘となってますので
ハーラル3世妃だったことに間違いはないようですね、と思いきや! つづく


ごちゃごちゃになってます
ハーラル3世妃 トーラ・トルバーグズダター

1025~没年不詳/在位 1048~1066

ハーラル3世が単独王になった時に結婚したとされるトーラは
ノルウェーで勢力があった一族のトルバーグ・アネッソンの娘でした。
従姉妹にスコットランド王マルカム3世妃イーンガボーグがいます。
          
後に王になる、マグヌス2世とオーラフ3世の母ですが、あまりエピソードがなく
没年もわかっていません。
デンマーク王スヴェン2世か、スウェーデン王ホーコンと再婚したとも言われますが
どちらも確認ができていないそうです。

ただ、ハーラル3世のスコットランド遠征に付き添ったのは、エルジフではなく
トーラだという説が浮上。
そういえば、エルジフも没年がハーラル3世の死から1年後になっていますが
どこで亡くなったかはわかっていないんですよね。

この二人の妃の存在、なんだかミステリアスですね。
一人二役的な “ 入れ代りもの ” ドラマができそうな気がします。

(参考文献 武田龍夫氏『物語北欧の歴史』 Wikipedia英語版)

ひとことK-POPコーナー


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