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Channel: まりっぺのお気楽読書
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『孤独な娘』読書、迷走中…

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MISS LONELY HEARTS 
1933年 ナサニエル・ウェスト

ナサニエル・ウェストは、4作品だけを残して、37歳でこの世を去った
不遇の作家だそうです。
それで、この一冊を読んだ感想ですが、さしあたって残りの3冊を読む予定はないです。

題名と表紙のレビューに惹かれフラフラと買ってしまった一冊。
レビューから、私が惹かれた部分を抜粋してみます。

“ 新聞の身の上相談欄を担当する孤独な娘は、投書者の手紙に対応しているうちに
彼らの悲惨さにのめりこんでいく ”

私としては、孤独な娘と名乗る、男性の被相談者が、どのように相談者たち同様の苦悩を
抱えていくのか… という、過程におおいに期待していたんですよね。

ところが、1ページ目を開いたら、もうすでに苦悩にまみれちゃってる “ 孤独の娘 ” がいて
あとはどんどん苦悩の深みにはまっていくばかり…
そして、深みにはまるにつれ怠け者になっていく印象が濃くなっていきます。

一度は立ち直れそうな展開を見せたのに、なぜか逆戻り…

そしてこのラスト… いろいろ盛り上がりそうだったのにブチっと終わっちゃいました。

相談者の手紙もいくつか紹介されているのですが、フィクションだとしてもひどい話しで
こんなものを読み続けていたら、そりゃあ平常心ではいられないかもね。
“ 孤独な娘 ” は真面目すぎたのかもしれません。

新聞の売上を伸ばしたいだけで身の上相談のコーナーを作り
しかも送られてきた手紙を笑いものにするシュライクという上司がいて
“ 孤独な娘 ” の苦悩と対比させて、イヤ~な感じを存分に醸し出しています。

この物語が書かれたのは、大恐慌後の1933年です。
もしかしたら、相談者の手紙の内容はかなり現実に近かったかもしれません。

新聞の身の上相談コーナーの記者が持ち回りであったことを祈ります。

作中何度も神と内なる精神に向き合うという、私が最も理解できないジャンルの小説でして
何も書けることがありませんです。
先日ミラン・クンデラで大失敗したばかりだというに…
そんなわけで、今日はここまで… すみません。

ひとこと愕然としたコーナー
家系図は今ノルウェーなのですが、ノルウェー王家も長いからしばらくこれで… と思っていたら!
共治時代&カルマル同盟で、もうほとんどスウェーデン王妃とデンマーク王妃で書いてた~ 次どうしよう~!!

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