OUTSIDE
1981年 マルグリット・デュラス
以前古本市で買ったんだと思うんだけど、すっかり忘れていた一冊。
私は、デュラスってたぶん2冊ぐらいしか読んだことないと思います。
『モデラート・カンタービレ』と『ラマン』かな?
どちらも感銘を受けた覚えはないのですが、独特の世界がある人だなぁ、と思っています。
で、どれどれ… とページを開いて、読み終えて、けっこう疲れました。
デュラスが新聞や雑誌のために書いたエッセイや、インタビュアーを務めた記事を
まとめたものですが、なんていうのでしょうね… 一筋縄ではいかない、という印象です。
前書きで、金欠でお金がほしかったから… と新聞や雑誌の仕事をうけた経緯を語ってますが
書いていた媒体はかなり幅広かったようです。
各々のポリシーによって書き分けていたのでしょうね… さすが。
27の章が六つのブロックにわかれています。
簡単に説明しますね。
第一ブロック『ある日、パリで』と第二ブロック『ストリート・ファイル』は
パリのおしゃれな風景やデュラスならではの視点で書かれる、パリらしい街角の出来事が
描かれていると思いきや…
8.二つの家庭を持つ男 と、9.カルメル会修道女が街に帰る日 を除いて
主に裁判所と司法への非難と思われます。
各章のネーミングからは想像がつかなかったんだが…
最初から、心して読まねばならんね! と身が引き締まりましたよ。
第三ブロック『ポートレート』は、16.マリア・カラス を除いてインタビュー記事。
ジャンヌ・モロー、メリナ・マルクーリ、バルドー、マーゴ・フォンテイン etc…
デュラスが厳選したって感じのそうそうたるメンバーに、単にインタビューするだけでなく
かなり主観の入り交じった人物像も書いています。どっちかっていうと褒め上げてますが…
このブロックはVOGUEに書いてたようで、他ブロックよりやわらかい印象です。
第四ブロック『サルトル、バタイユ…』は、サルトルとバタイユと画家フランシス・ベーコン
そして、ある編集者にインタビューした記事です。
ここは哲学のぶつかり合いっていうか、禅問答みたいで、さっぱり面白くなかったですけど…
第五ブロック『小さな人たち』は子供に関するインタビュー。
彼女が子供に批判的なのか好意的なのか、いま一つつかめませんでした。
子供だからってあまくみないところがフェアなのか?
小さくても一人前の人間として接するという教育方針によるものか…
第六ブロック『記憶』は、最もエッセイらしい部分でした。
24.ポロネギスープ考 を除き、デュラス自身の暗い過去が書かれていますが
37.強制収容所からっもどった夫 は、ものすごく壮絶でした。
私は、このブロックで打ちのめされたような気がしています。
よく書いたな… とも思いましたが、同じ体験をした人へのエールかもしれないし
書くことで訣別したかったのかもしれませんね。
そんなに簡単に訣別できることではないと思いますが…
デュラスの、どちらかというと社会派な面が際立っている一冊ですね。
もう少し女性作家目線のエッセイ集があったら、ぜひ読んでみたい気がしています。
『ラマン』が自伝的な内容だと聞いたことがあるような気がするし
今回のエッセイからも、波瀾に充ちた人生だっただろうと想像できます。
私は作者の人生を深追いするタイプではないので、彼女のことをこれ以上知りたいとは
思いませんが、興味があったら伝記やWikipediaなどで調べられてはいかがでしょう?
ひとことゲームコーナー
とうとうほしの島にゃんこにあきて “ 島のにゃんこがさびしがってるニャ ” のメールも無視している今日この頃…
今は ねこあつめ に夢中!! かわいいなぁ
1981年 マルグリット・デュラス
以前古本市で買ったんだと思うんだけど、すっかり忘れていた一冊。
私は、デュラスってたぶん2冊ぐらいしか読んだことないと思います。
『モデラート・カンタービレ』と『ラマン』かな?
どちらも感銘を受けた覚えはないのですが、独特の世界がある人だなぁ、と思っています。
で、どれどれ… とページを開いて、読み終えて、けっこう疲れました。
デュラスが新聞や雑誌のために書いたエッセイや、インタビュアーを務めた記事を
まとめたものですが、なんていうのでしょうね… 一筋縄ではいかない、という印象です。
前書きで、金欠でお金がほしかったから… と新聞や雑誌の仕事をうけた経緯を語ってますが
書いていた媒体はかなり幅広かったようです。
各々のポリシーによって書き分けていたのでしょうね… さすが。
27の章が六つのブロックにわかれています。
簡単に説明しますね。
第一ブロック『ある日、パリで』と第二ブロック『ストリート・ファイル』は
パリのおしゃれな風景やデュラスならではの視点で書かれる、パリらしい街角の出来事が
描かれていると思いきや…
8.二つの家庭を持つ男 と、9.カルメル会修道女が街に帰る日 を除いて
主に裁判所と司法への非難と思われます。
各章のネーミングからは想像がつかなかったんだが…
最初から、心して読まねばならんね! と身が引き締まりましたよ。
第三ブロック『ポートレート』は、16.マリア・カラス を除いてインタビュー記事。
ジャンヌ・モロー、メリナ・マルクーリ、バルドー、マーゴ・フォンテイン etc…
デュラスが厳選したって感じのそうそうたるメンバーに、単にインタビューするだけでなく
かなり主観の入り交じった人物像も書いています。どっちかっていうと褒め上げてますが…
このブロックはVOGUEに書いてたようで、他ブロックよりやわらかい印象です。
第四ブロック『サルトル、バタイユ…』は、サルトルとバタイユと画家フランシス・ベーコン
そして、ある編集者にインタビューした記事です。
ここは哲学のぶつかり合いっていうか、禅問答みたいで、さっぱり面白くなかったですけど…
第五ブロック『小さな人たち』は子供に関するインタビュー。
彼女が子供に批判的なのか好意的なのか、いま一つつかめませんでした。
子供だからってあまくみないところがフェアなのか?
小さくても一人前の人間として接するという教育方針によるものか…
第六ブロック『記憶』は、最もエッセイらしい部分でした。
24.ポロネギスープ考 を除き、デュラス自身の暗い過去が書かれていますが
37.強制収容所からっもどった夫 は、ものすごく壮絶でした。
私は、このブロックで打ちのめされたような気がしています。
よく書いたな… とも思いましたが、同じ体験をした人へのエールかもしれないし
書くことで訣別したかったのかもしれませんね。
そんなに簡単に訣別できることではないと思いますが…
デュラスの、どちらかというと社会派な面が際立っている一冊ですね。
もう少し女性作家目線のエッセイ集があったら、ぜひ読んでみたい気がしています。
『ラマン』が自伝的な内容だと聞いたことがあるような気がするし
今回のエッセイからも、波瀾に充ちた人生だっただろうと想像できます。
私は作者の人生を深追いするタイプではないので、彼女のことをこれ以上知りたいとは
思いませんが、興味があったら伝記やWikipediaなどで調べられてはいかがでしょう?
ひとことゲームコーナー
とうとうほしの島にゃんこにあきて “ 島のにゃんこがさびしがってるニャ ” のメールも無視している今日この頃…
今は ねこあつめ に夢中!! かわいいなぁ