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Channel: まりっぺのお気楽読書
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『母』第二の人生を革命に捧げるその理由は?

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МАТЬ 
1906年 マクシーム・ゴーリキー

『世界短編名作選 ロシア編』でファンになったゴーリキーの
長編『母』を見つけたので読んでみました。

私はロシアの歴史に詳しいわけではございません、というか、ほぼ知らないんだけど
家系図のロシア王妃編で帝政の終焉について少しだけ調べたので
この物語の登場人物のような人々が帝政を終わらせたのか…と、少し感慨深くなりました。

しかし、その後にレーニンやスターリンくの時代がやってくるわけで
彼らの望みが本当に叶えられたのかどうか、疑問がわかないわけでもありません。
登場人物が明るい未来を得るための呪文のように唱えていた “ 共産主義 ” で
ソ連は国民に公平で公正な暮らしを与えることができていたのでしょうか?

工場の労働者部落で暮らすペラゲーヤ・ニーロヴナという女性が
夫に先立たれるところから物語は始まります。

夫は酒を飲み女房を蔑ろにするという、典型的な当時の労働者で
ペラゲーヤは文句ひとつ言わず夫に仕えるという典型的な労働者の妻でした。
二人には工場職人になっていたパーヴェルという息子がいます。
夫の死後息子が酒を飲んで帰り、夫と同じ道を歩むのか? と母を心配させます。
しかし、パーヴェルはその後は真面目に働き、静かな日々を送っていました。

しばらくするとパーヴェルは本を読むようになり、よく出かけるようになり
ある晩、数人の客を連れて帰ってきました。

この客人たちというのが “ 同志 ” と呼び合う仲間で
国を変えるために運動をおこそうとしている人たちです。

上下刊の長い話なのではしょるけど…

信心深く昔気質の母は恐ろしくてなりません。
最初はパーヴェルの気を変えたいと考えます。

けれども仲間の中には好感が持てる人もいて、何度か会ううちに親しみを感じ
いつか母のような心で皆を見守るようになっていきます。

しかし、いくら街から離れているとはいえ毎晩のように若者が寄り集まってちゃね…
というわけで、パーヴェルたちにも監視の目が光るようになります。
憲兵が家を調べに来たり仲間が逮捕されたりした後、とうとうパーヴェルも捕まりました。

ここから母は大変身!!

まずは息子の身を救うため、その後は息子の意志を継ぐために
自らが運動の手伝いをするようになります。
そして、以前はひれ伏すだけだった憲兵や官吏たちに憎悪を抱くようになっていきます。

はじめはビラの原稿を運ぶような小さな仕事でしたが、村に出向いて説得したり
脱獄した政治犯を助けたりと、存在感を強めていきます。

パーヴェルは脱獄を拒み、結果の見えている裁判で争う決心をしました。
母はそんな息子を誇らしく感じるようになります。

結論からいうと、彼らは戦いに勝ったわけではないけれども
戦いは終わったわけではなくこれから始まるのだ、ということを感じさせるラストでした。

そういった弾圧に負けず希望を捨てずに、変化を叫ぶ人の後に続く人がいる国だけが
生まれ変わることができるのかもね。

ま、革命の是非とかソ連云々を語るには、私の知識はあまりにも曖昧なのでやめといて…

ペラゲーヤが革命にのめり込んでいった理由はなんとなく理解できます。
愛する息子のために始めた運動ですが、若い人たちに「おっかさん」「おっかさん」と慕われ
信頼を得るようになって、彼女は生まれて初めて生き甲斐を感じていたのではないかしら?

さらわれるように結婚して、あとは家の中で夫の顔色をうかがいながら暮らしてきた日々、
これからは息子に仕えるように生きていくはずだった毎日がまったく変わって
たくさんの人々と知り合い、語らい、自分の意志で行動するようになったんですもの。
自分の人生を生きている!! と思えたのではないかしら?
その対象がたまたま革命運動だったのかもしれません。

大きな声じゃ言えないけど、旦那さんが亡くなった後奥さんがやけに元気になって
趣味やボランティアに精を出す… ということはあるらしいね
仕事を始めて輝きだしちゃったりね。
亭主関白は減っているらしいから、今後はそうでもないと思うけど…

ひとことK-POPコーナー
いいなぁ… ジャングルポケット斉藤… テソンにチヂミを作ってもらえるなんて!( in パワー☆プリン)
プーさんのTシャツがとってもcoolに見えますね。今日は続きがあるのよね? 夜更かしせねば

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