ОТНЫ И ЛЕТИ
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1862年 ツルゲーネフ
「今の若いもんは…」っていう言葉は、枕草子だか徒然草だかに書かれてるって
聞いたことがあるし、古代の遺跡にも書いてあったってぐらいだから
どの時代でも世代交代の時の大人は苦々しい思いをしてきたってことですね?
『父と子』の中でも「今の若いもんは…」的な言葉が登場します。
主に、貴族主義の中・老年層が反貴族主義の若年層を嘆く時に用いられています。
私は無責任に「王様万歳!」派なので、消えゆこうとするロシアの貴族社会に
おおいに同情はするわけですが…
『貴族の巣』の時にも思ったけど
貴族っていわれてもさぁ…という感じで、別に消えても惜しくなさそうな貴族社会なのよね。
200人の農奴を持つ領主ニコライ・キルサーコフの愛する息子アルカーヂィが
学業を終えてペテルブルクから帰ってきます。
自ら街までいそいそと迎えに行き、涙を流さんばかりに喜ぶ父親に
息子は尊敬する友人エヴゲーニィ・バザーロフを紹介しました。
バザーロフという人は “ ニヒリスト ” だそうで、とにかく
ありとあらゆるものごとを否定して生きているわけです。
そしてアルカーヂィはそんな主義を実践しているバザーロフに傾倒しているのね。
父のニコライはバザーロフや息子の変わりように不安を覚えながらも
帰来の気の優しさから穏やかに接するわけなんですけど
ニコライの兄で同居しているパーヴェル伯父は真っ向対決!
ことあるごとにバザーロフとぶつかります。
それでね、物語はこの親子の小さな亀裂がどうなるのかしら…って方向で
進むのかと思ったわよ。
親子のぶつかり合いにハラハラドキドキできるものと、ものすごく期待してました。
しかし、焦点はもう一組の親子に移っていきます。
バザーロフの父で元軍医のヴァシーリィと母アリーナは息子を崇めんばかりに愛しています。
気に入らないことはしないよう努めるし、口答えしないし、問わず責めず
「怒らないかしら?」と顔色ばかり伺っています。
この二組の親子に共通していえるのは、父親が諦めきっちゃってるってことでしょうか?
息子たちが抱く、自分たち世代を否定し嘲笑する考えを知っても
敢えて反論せず頷くことに終始しています。
二人の若者に果敢に挑むのは伯父のパーヴェルのみ…
題名を『伯父と甥』にしてはどうか?![]()
二組の親子を描く間に女性をめぐるドラマがいくつかあるんですけど省くね。
ひとつだけ書かせてもらうと、バザーロフはある女性を愛してしまったことに気づきます。
そして恋愛なんかをする自分を否定するわけです、ニヒリストだから。
私はニヒリスト(虚無主義)というのがどういうものかはよく解りませんが
他人の考えも思いも、金も仕事も愛も、何もかも否定して生きていられるものでしょうか?
いつ死んでもいいの? 死にたいの?
それはさておき、主義はどうでもいいからさぁ
学業を終えて帰って来たのなら働こうか? 若者よ…って、読後に強く思いましたとさ。
まったく文学的でも学術的でもない感想ですみませんけど…


1862年 ツルゲーネフ
「今の若いもんは…」っていう言葉は、枕草子だか徒然草だかに書かれてるって
聞いたことがあるし、古代の遺跡にも書いてあったってぐらいだから
どの時代でも世代交代の時の大人は苦々しい思いをしてきたってことですね?
『父と子』の中でも「今の若いもんは…」的な言葉が登場します。
主に、貴族主義の中・老年層が反貴族主義の若年層を嘆く時に用いられています。
私は無責任に「王様万歳!」派なので、消えゆこうとするロシアの貴族社会に
おおいに同情はするわけですが…
『貴族の巣』の時にも思ったけど
貴族っていわれてもさぁ…という感じで、別に消えても惜しくなさそうな貴族社会なのよね。
200人の農奴を持つ領主ニコライ・キルサーコフの愛する息子アルカーヂィが
学業を終えてペテルブルクから帰ってきます。
自ら街までいそいそと迎えに行き、涙を流さんばかりに喜ぶ父親に
息子は尊敬する友人エヴゲーニィ・バザーロフを紹介しました。
バザーロフという人は “ ニヒリスト ” だそうで、とにかく
ありとあらゆるものごとを否定して生きているわけです。
そしてアルカーヂィはそんな主義を実践しているバザーロフに傾倒しているのね。
父のニコライはバザーロフや息子の変わりように不安を覚えながらも
帰来の気の優しさから穏やかに接するわけなんですけど
ニコライの兄で同居しているパーヴェル伯父は真っ向対決!
ことあるごとにバザーロフとぶつかります。
それでね、物語はこの親子の小さな亀裂がどうなるのかしら…って方向で
進むのかと思ったわよ。
親子のぶつかり合いにハラハラドキドキできるものと、ものすごく期待してました。
しかし、焦点はもう一組の親子に移っていきます。
バザーロフの父で元軍医のヴァシーリィと母アリーナは息子を崇めんばかりに愛しています。
気に入らないことはしないよう努めるし、口答えしないし、問わず責めず
「怒らないかしら?」と顔色ばかり伺っています。
この二組の親子に共通していえるのは、父親が諦めきっちゃってるってことでしょうか?
息子たちが抱く、自分たち世代を否定し嘲笑する考えを知っても
敢えて反論せず頷くことに終始しています。
二人の若者に果敢に挑むのは伯父のパーヴェルのみ…
題名を『伯父と甥』にしてはどうか?

二組の親子を描く間に女性をめぐるドラマがいくつかあるんですけど省くね。
ひとつだけ書かせてもらうと、バザーロフはある女性を愛してしまったことに気づきます。
そして恋愛なんかをする自分を否定するわけです、ニヒリストだから。
私はニヒリスト(虚無主義)というのがどういうものかはよく解りませんが
他人の考えも思いも、金も仕事も愛も、何もかも否定して生きていられるものでしょうか?
いつ死んでもいいの? 死にたいの?
それはさておき、主義はどうでもいいからさぁ
学業を終えて帰って来たのなら働こうか? 若者よ…って、読後に強く思いましたとさ。
まったく文学的でも学術的でもない感想ですみませんけど…