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Channel: まりっぺのお気楽読書
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『脂肪の塊/ロンドリ姉妹 モーパッサン傑作選』巻末で驚いた!

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BOULE DE SUIF / LES SOEURS RONDOLI 
ギィ・ド・モーパッサン

10篇中8篇は『モーパッサン全集2』で読んでたらしいんだが
『脂肪の塊』以外は覚えてなかったという…

『脂肪の塊』は、何度読んでも良い!! 本当に名作ですね。
フローベールが「後世に残る」と絶賛したと巻末に書いてありました。
さすが、モーパッサンが師と仰いだ方だけあります。

なんだけど、読み返してみて『脂肪の塊』以外はあんまりピンとこず…
もっといい作品もたくさんあると思うんですけど… 傑作選でしょおぉぉ?

印象に残ったお話しをいくつかあげてみます。

『ローズ(Rose)/1884年』
二人の若い婦人のうち「恋愛抜きの人生など考えられない」と言った婦人が語る。
四年前、英国で十年働いていたローズという娘を雇い入れた。
彼女は裁縫も髪結いもドレスの着付けも完璧で、まさに掘り出し物だった。

ちょーっとタネあかしすると、ある事からローズが男だったってことがバレるのね。
今と違っていろいろな技術が発達していない19世紀に、隠し通せるものかしら?
これがどうして恋愛と関係あるかっていうのはヒミツ…

『ロンドリ姉妹(Les Soeurs Rondori)/1884年』
1874年6月、どうしてもイタリア各地を旅行したくなり、友人を誘って出かけた。
しかし、列車の中で出会ったフランチェスカという女性から離れられなくなり
結局3週間ジェノヴァにとどまった。

こういっちゃなんだが、もう少し奥深い話しかと思って読んでたんだけどな。
最初はモームの『クリスマスの休暇』をちょっと思い出したんだけど
かなりベクトルが違ってました。 これ、笑い話なんでしょうね?

『持参金(La Dot)/1884年』
町をあげての結婚式を挙げたシモン・ルブリュマンとジャンヌ・コルディエ。
ジャンヌには約3億円の持参金があった。
甘い1週間を過ごした後、二人はパリへ小旅行に出かけた。

読み始めて早々に、物語の展開は2パターンのうちのどちらかだな… とわかりますよ。
で、すぐにどちらかに絞り込めます。
でも、わかりきっているのに、最後まで面白く読めます。

巻末に年表がついてるんですよね。
書かれた年代とか、ゾラやフローベールとの関わりが知りたくてざっと読んでみた、ら
びっくりしたぁ! 42歳で亡くなってるんですよ、モーパッサン。
こんなに作品があるのに… ものすごい書きっぷりですよね。

自殺未遂をおこして、精神病院に入れられ、そこで亡くなっています。
作品からは、そういうタイプには思えなかったんですけど。
これまでモーパッサンを、勝手に、パリ郊外のこじんまりした屋敷で執筆してるような
長閑な作家だとばかり思って読んできたわけですが、大間違いみたいです。
詳しくは調べないけどね。

ひとことK-POPコーナー



すごくすごく楽しかったけど、1曲目から泣いちゃったでしょー!! MY HEAVENとは…
きっと5人で、再び東京ドームの舞台に立つって言ってくれて、またまた涙 きっと行くからね! 足腰鍛えとく!!

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