W・アーヴィング/W・S・モーム/J・ロンドン/F・G・スティーヴンソン
A・C・ドイル/A・ヘミングウェイ/S・P・ギルマン/O・ヘンリー/K・ショパン
F・S・フィッツジェラルド/D・レッシング/S・ウォレン/J・アップダイク
(13人中9人がアメリカ作家のため、アメリカの作家のカテゴリーにいれました)
うううぅぅぅぅ… 読んどいてなんだけど、気が滅入るわ…
古い小説には、病気の貴婦人とか紳士がよく登場します。
こっちに言わせりゃ、贅沢病みたいなものが多くて、どこまで病気なんだか… って
感じなんですけど、この一冊の中の作品は、がっつり病気を描いています。
消耗病・結核、ハンセン病、梅毒、神経衰弱、不眠、鬱、癌、心臓病、皮膚病の
九章にわかれていています。 こう書いてあるだけで、けっこう深刻そうでしょ?
各1〜2篇のお話しがあげられています。
既読のものは、モームの『サナトリウム』、フィッツジェラルドの『眠っては覚め』
ヘミングウェイの『清潔な、明かりのちょうどいい場所』の3篇でした。
で、それ以外の中から印象的だったものを…
『脈を拝見(Let Me Feel Your Pulse)/1910年 O・ヘンリー』
医者に勧められた療養所も治療法も気に入らず、南部の大農場で暮らす
義理の兄弟ジョンのところに身を寄せた。
そして病気を治すため、引退した老医者と毎日、魔法の植物を探し求めて歩いた。
メンタルな病&アル中の患者が主人公です。
最初は言葉遊びみたいなセリフが続いて、ちょっとウンザリしてたんですが
最後は(展開まるわかりでしたが)ホッとする話しで終わりました。
『黄色い壁紙(The Yellow Wall-paper)/1892年 S・P・ギルマン』
医者である夫ジョンの勧めで、完全な休養とよい空気のために、夏の間借りた大邸宅。
そしてジョンの選択で、以前子供部屋だった上の階の部屋が、夫婦の寝室になった。
しかし、その部屋のところどころ引きはがされた黄色い壁紙は、どうも気味が悪い。
神経衰弱がテーマなんですが、私は最初から、夫が怪しい!と思ったのよね。
だけど、それが当たっているのか外れているのか、だんだんわからなくなっていく
楽しくはなかったが、目が離せないお話しでした。
『一時間の物語(The Dream of an Hour)/1894年 ケイト・ショパン』
マラード夫人が心臓病を患っていることは皆知っていたので、彼女の夫の事故死を告げる時
妹のジョセフィンと夫の友人リチャーズはとても気をつかった。
夫人は泣き出すと、ひとり自室に閉じこもってしまった。
他のストーリーに比べて、あまり病気の描写は無いストーリーなんですが
結局、夫人の心臓は止まってしまうのね。 すっっごく皮肉がきいたお話しでした。
それ以外に気になったことが…
『癌 ある内科医の日記から』というサミュエル・ウォレンの作品なんですが
1830年に書かれているんですけど、麻酔っていつからあるの?
麻酔無しで手術をする貴婦人の話しで、読んでるだけで恐くて、本、投げ出しそうだったさ。
作家の方々に医療経験者がいたのか、あるいは体験談だったのかは調べてませんが
病気や治療に関することは、間違っていたり誤解を与えやすかったりすると
大変なことになりそうなので、専門書を調べたりして、それぞれ労作だったんでしょうね。
でも、あんまりリアルなものは、やはり避けて通りたいな… と思ってしまいました。
今テレビでお医者さんが出て病気の説明する番組が多いですよね?
全部あてはまってそうで恐ろしいのですが… というわけで、ほとんど見てません。
(今のところ)自分が、どの病気でもないことに、感謝しつつ… 今日はここまで。
ひとことK-POPコーナー
ヨングク、大丈夫かなぁ… パニック障害って治療にどれぐらいかかるのでしょう?
活動休止の後あんなに頑張ってて、カムバックも間近なのに可哀想… でもちゃんと休んで治してほしいですね