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Channel: まりっぺのお気楽読書
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スコットランド王ジェイムズ2世王女 メアリー

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          肖像画が無いので、お母さまのメアリー・オブ・グェルダーを…

舅の欲と兄の欲の犠牲になった王女
ジェイムズ2世王女 メアリー・スチュワート
アラン伯トマス・ボイド夫人/ジェイムズ・ハミルトン卿夫人

1453~1488

ジェイムズ1世の後を継いだジェイムズ2世と王妃メアリー・オブ・グェルダーには
五男二女のお子様がいました(長男は生後すぐ亡くなっています)。

メアリーは長女で、8歳で即位したジェイムズ3世の、2歳年下の妹です。
1467年、14歳ぐらいでトマス・ボイドと結婚しました。

トマス・ボイドの父ロバート卿は、母メアリーとセント・アンドリューズ司教の
ジェイムズ・ケネディという後見人を亡くした14歳の王ジェイムズ3世を抱え込み
自らが王のように振る舞っていた人物です。
王族との繋がりを持っていずれは王家に…なんて考えて息子と王妹を結婚させたのかしら。
          
メアリーの持参金はアラン島で、トマスはアラン伯に叙位されました。
結婚後すぐに男の子が生まれ、翌年には女の子が生まれています。
政略結婚ですが、仲が良さそうでよかったですね。

結婚から2年後、トマスはジェイムズ3世のお妃になるマーガレット・オブ・デンマーク
エスコートするために、デンマークへ行くことを命じられます。
実はジェイムズ3世は、ボイド一族の打倒を計画していました。
トマスのデンマーク行きは、トマスと強力な一族を引き離す作戦だったようです。

メアリーは兄王の意志を察知すると、リース港に向かい、夫に警告を与えました。
しかも警告を与えるだけでなく、一緒に出航しちゃったみたいです。

出航後トマスは捕らえられ、称号も勲章も領地も全て没収されてしまいます。
そして、トマスの弟は反逆罪で処刑されました。

けれども、ジェイムズ3世はこの時18歳なのよね、しかも繊細で気弱な王様だったそうで
自分で下した決断というよりは、反ボイド派な貴族たちにのせられてしまったみたいです。

それでも夫の無実を訴える妹メアリーをディーン城に閉じ込めて
トマスとの結婚が無効になるまで出してあげませんでした。

何もかも奪われたトマスのその後の消息ははっきりしていません。
1471年から1473年の間に、アントワープで亡くなったとされています。

結局メアリーとトマスの結婚は、1473年に無効となりました。
その翌年、メアリーはジェイムズ・ハミルトン卿の後妻になります。
ジェイムズ・ハミルトンはメアリーよりも40歳ぐらい年上でした。
         
トマス・ボイドの時にはアクティブなエピソードがあったメアリーですが
再婚後はどんなふうに暮らしていたのかまったくわからないっす。
35歳で亡くなりました。

二人には二男一女のお子様が生まれています。
16世紀、メアリー女王の時代に、孫のジェイムズ・ハミルトンが
政治の舞台で活躍したようです。
また、娘方の玄孫ヘンリー・スチュワートが、メアリー女王の夫になります。
この二人の息子が後にイングランドのスチュワート家へと繋がっていきます。

本人のエピソードは少なくとも、王家にとってはかなり重要な人物と言えそうですね。
せめて肖像画ぐらいあってほしい…

(参考文献 森譲氏『スコットランド王国史話』 Wikipedia英語版)

ひとことドラマコーナー
『下町ロケット』 何が気になるって、要潤の次に気になってしかたがない小泉孝太郎が悪役じゃないのぉ
でも、社運がかかってる&高視聴率ドラマ出演、頑張ってね~! さらにバカリズムが今後どう動くのかも気になります

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