SUMMER CROSSING
2006年 トルーマン・カポーティ
幻の処女作らしい…
この小説は、2006年、カポーティの死後20年以上もたってから発表されています。
その経緯は巻末の、発行人のあとがきに詳しく書かれているので省きますが
カポーティ自身はこの物語を世に出す気はなかったようです。
その気持ちはちょっとわかる気がする… 私なんかが言うのもなんですが…
あらすじをさらっと書いとくね。
舞台は1960年代のニューヨークです。
主人公は、投資家の娘グレディ・マクニール、17歳。
グレディの父親と母親は、夏の間、長いバカンスをパリで過ごすのですが
どうしても行きたがらないグレディをひとり残して行くことにします。
おいおーい! 17歳という一番ひとりにしちゃいけないお年頃の娘をおいて行く?
しかも夏!! 一番開放的になっちゃう時に。
出発の日、両親を見送るグレディの隣には幼なじみのピーター・ベルという青年がいて
グレディはこれから彼とデートするとまで言っているのに、親、行っちゃいます。
けれどもグレディの本当のデートの相手はピーターではなくて
2ヶ月前に知り合った、パーキングで働いているクライド・マンザーという青年です。
そしてほら、クライドはその日のうちにグレディの高級アパートに行っちゃったよ。
物語はグレディの恋心が燃え上がり、徐々にクライドも盛り上がり、
ピーターもグレディへの気持ちに気づき… と、青春っていいよね! な展開になりますが
もちろん、いくつかの問題もおこって、二人の恋を危ういものにしたりします。
ひと言でまとめてみましょう。
両親がいない夏を謳歌した少女の、夏の終わりに困っちゃったね… な物語。
そしてラストは…
これ、どうゆうこと? と、唐突に終わっちゃったんですが、実は未完らしい。
書いててイヤになっちゃいましたかね?
これまで処女作とされていた『ミリアム』より前に書かれていたらしく
手直ししようと思えばできたと思うのですが、とにかくしまい込んでいたようです。
そうですねぇ…
私はカポーティの小説の女性主人公は、奔放なタイプも気味が悪いタイプも
イッちゃってる人も、子供も若い女性も老いた女性も
心を捉えるような何かが、多かれ少なかれあるような気がしていますが
この物語のグレディは、特にないんですよね。
大金持ちで綺麗でわがままでセンシティブ… ありがちな気が…
そういう少女と、多くを語りたがらずつかみどころがない
どちらかといえば貧しい青年との恋愛もようは、何もカポーティが書かなくてもね…
読んでいてそんな感じを受けました。
主人公のまわりを固めている、ピーター・ベルや、クライドの姉アイーダや母親
クライドの友人ミンクとその恋人のウィナフレッドあたりに
将来のカポーティが描く、みずみずしくも微妙な人物像が垣間見えたような気がします。
もしも最後まで書き上がっていたら、面白い展開になっていったのかもしれませんね。
グレディもクライドももっと突拍子も無い行動に走っちゃったりして…
どうもそうゆうふうにもっていこうと試みたラストに思えました。
映画化されたらしい… 映像だったら60年代のラグジュアリーなサマードレスとか
グレディとピーター、若いセレブの豪遊ぶりが見られて楽しいかもね。 見ないけど…
ひとことドラマコーナー
毎週『天皇の料理番』が楽しみすぎる! キャストがいいよね~ 哲太&美保純夫婦がよい!
そしてにいやん… 出てくるだけで泣けるわ さらに昨日のひろみ・ごー! 彼でなくてはできない役だったかも…
2006年 トルーマン・カポーティ
幻の処女作らしい…
この小説は、2006年、カポーティの死後20年以上もたってから発表されています。
その経緯は巻末の、発行人のあとがきに詳しく書かれているので省きますが
カポーティ自身はこの物語を世に出す気はなかったようです。
その気持ちはちょっとわかる気がする… 私なんかが言うのもなんですが…
あらすじをさらっと書いとくね。
舞台は1960年代のニューヨークです。
主人公は、投資家の娘グレディ・マクニール、17歳。
グレディの父親と母親は、夏の間、長いバカンスをパリで過ごすのですが
どうしても行きたがらないグレディをひとり残して行くことにします。
おいおーい! 17歳という一番ひとりにしちゃいけないお年頃の娘をおいて行く?
しかも夏!! 一番開放的になっちゃう時に。
出発の日、両親を見送るグレディの隣には幼なじみのピーター・ベルという青年がいて
グレディはこれから彼とデートするとまで言っているのに、親、行っちゃいます。
けれどもグレディの本当のデートの相手はピーターではなくて
2ヶ月前に知り合った、パーキングで働いているクライド・マンザーという青年です。
そしてほら、クライドはその日のうちにグレディの高級アパートに行っちゃったよ。
物語はグレディの恋心が燃え上がり、徐々にクライドも盛り上がり、
ピーターもグレディへの気持ちに気づき… と、青春っていいよね! な展開になりますが
もちろん、いくつかの問題もおこって、二人の恋を危ういものにしたりします。
ひと言でまとめてみましょう。
両親がいない夏を謳歌した少女の、夏の終わりに困っちゃったね… な物語。
そしてラストは…
これ、どうゆうこと? と、唐突に終わっちゃったんですが、実は未完らしい。
書いててイヤになっちゃいましたかね?
これまで処女作とされていた『ミリアム』より前に書かれていたらしく
手直ししようと思えばできたと思うのですが、とにかくしまい込んでいたようです。
そうですねぇ…
私はカポーティの小説の女性主人公は、奔放なタイプも気味が悪いタイプも
イッちゃってる人も、子供も若い女性も老いた女性も
心を捉えるような何かが、多かれ少なかれあるような気がしていますが
この物語のグレディは、特にないんですよね。
大金持ちで綺麗でわがままでセンシティブ… ありがちな気が…
そういう少女と、多くを語りたがらずつかみどころがない
どちらかといえば貧しい青年との恋愛もようは、何もカポーティが書かなくてもね…
読んでいてそんな感じを受けました。
主人公のまわりを固めている、ピーター・ベルや、クライドの姉アイーダや母親
クライドの友人ミンクとその恋人のウィナフレッドあたりに
将来のカポーティが描く、みずみずしくも微妙な人物像が垣間見えたような気がします。
もしも最後まで書き上がっていたら、面白い展開になっていったのかもしれませんね。
グレディもクライドももっと突拍子も無い行動に走っちゃったりして…
どうもそうゆうふうにもっていこうと試みたラストに思えました。
映画化されたらしい… 映像だったら60年代のラグジュアリーなサマードレスとか
グレディとピーター、若いセレブの豪遊ぶりが見られて楽しいかもね。 見ないけど…
ひとことドラマコーナー
毎週『天皇の料理番』が楽しみすぎる! キャストがいいよね~ 哲太&美保純夫婦がよい!
そしてにいやん… 出てくるだけで泣けるわ さらに昨日のひろみ・ごー! 彼でなくてはできない役だったかも…