O・ヘンリー
O・ヘンリーは新潮社の『O・ヘンリ短編集 1~3』と『O・ヘンリー ミステリー傑作選』を
読んで、もう腹一杯!と思っていましたのに、結局『魔女の差し入れ(善女のパン)』と
『二十年後』といった有名どころ以外は覚えてなくて愕然としちゃったわ!!
21篇中、未読が4篇、覚えてたの4篇で、13篇は… いかーん!記憶の彼方にあるよ。
新刊が読めたとポジティブ思考でいくことにします。
編者がもっともニューヨークらしいと考えたストーリーひとつひとつに
時代背景と舞台となった場所の解説がついています。
それから当時の画家が描いたニューヨークの絵がいくつか掲載されていて
小休止的に楽しめました。
O・ヘンリーらしい、いい話しありユーモアありの一冊でしたが、その中から今回は
女性が主人公の物語をいくつか紹介したいと思います。
勝手な想像ですけど、世界一自立心が強そうなニューヨーク女性の百年前のロマンスは?
『天窓の部屋(The Skylight Room)/1906年』
パーカー夫人の下宿で一番安い部屋を借りたミス・リースンは、天窓から見える星に
ビリー・ジャクスンという名前をつけます。
フリーのタイピストをしているミス・リースンの仕事がだんだん減っていきます。
『伯爵と結婚式の客(The Count and The Wedding Guest)/1907年』
アンディ・ドノヴァンは、下宿に越して来たミス・コンウェイを意識していませんでしたが
ある日、喪服姿で現れた彼女にハッとします。
ミス・コンウェイは婚約者だったイタリアの伯爵が死んでしまったとうちあけました。
『あさましい恋人(A Lickpenny Lover)/1908年』
ビッゲスト百貨店に大金持ちの青年カーターがやって来て、手袋売り場の美しいメイシーに
ひと目惚れ、すぐに猛アタックをしてデートの約束をとりつけます。
2週間後、メイシーが結婚を受け入れてくれそうだと思ったカーターが
とびきり贅沢な新婚旅行のプランを話します。
『ひとときの理想郷(Transients in Arcadia)/1908年』
ブロードウェイの喧噪から逃れられる一軒の素晴らしいホテルを、優雅な貴婦人が訪れます。
その三日後にやって来た青年と婦人は次第に親しくなっていきます。
いよいよお互いがアメリカを発つという前夜、二人はバルコニーにいました。
『車を待たせて(While the Auto Waits)/1908年』
いつも夕暮れ前に公園のベンチで本を読む娘を待っていた青年は、意を決して声をかけます。
しかし彼の馴れ馴れしさに娘は怒り、自分はレディだとうちあけました。
公園には運転手の目を盗んでおしのびで来ていると言います。
他にもあったのですが、好きだったものとヒネリがきいているものを5話選んでみました。
この中のいくつかは恋が実り、いくつかはうまくいきませんでした。
主人公は当時最先端といわれた “ デパートガール ” とかタイピストなどなど。
さぞかし独立心が強く仕事に誇りを持っているんだろうと思いきや
その仕事を活かしていい相手を見つけなければ!! というガッツが読み取れます。
O・ヘンリーの偏見もかなり含まれているようですが、最先端とはいえ薄給の女性たちの
最終目的は、やはり幸せな結婚ということになるんでしょうね?
みんながみんなそうじゃないわよっ!… とお怒りの方もいるかもしれませんが
ジョークが大好きな作家が描いた、愛すべき女性たちとお考えいただければよいかと…
とりあえず、いくつかのストーリーには「こうやってゲットしなさい!」的な
教訓も盛り込まれていますので、興味があったら読んでみて下さいな。
ただ、現代に通用するかどうかはわかりませんけどね…
ひとこと韓流コーナー
あいかわらずスカパーで迷っているわたくし、先週からやっとBSで『メディカル・トップチーム』が始まりくぎづけですの
オペ服着てりゃどの俳優さんも素敵に見えてしまう私に、ミノのオペ服はヤバすぎる!!
しかもクォン・サンウとチュ・ジフンにアレックスまで…あんな病院があったらどうするよ!? 心拍数あがりっぱなしよ