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Channel: まりっぺのお気楽読書
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『ロザムンドおばさんの贈り物』風景は綺麗らしいよ

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“A GIRL I USED TO KNOW” AND OTHER STORIES 
1985年、1991年 ロザムンド・ピルチャー

表紙から見ても、◯◯おばさんの〜という響きから言っても
善い人の善い話しオンパレードなんでしょうね、と思ったのですが
紀伊国屋書店で見かけて、ふらふらと買ってしまいました。
そしてその予感は、概ね間違っていませんでした。
ま、たまにはこんな読書もいいかもね。

7篇のゆんるりとした物語がおさめられています。

『忘れられない夜(An Evening to Remember)』
アリスン・ストックマンが、夫の社長夫妻を夕食に招く明日の準備に明け暮れ
疲れ果てて居間に座っているとベルが鳴り、正装した社長夫妻が立っていました。
アリスンは日にちを間違えてしまったようです。

夫も怒らず協力し、ベビーシッターのイヴィーも残業を願い出て夕食会は大成功!
良かったね… と言いたいところですが、後日談があります。
うーん、みんなが心が寛い、いい人で良かった。

『長かった一日(Toby)』
早春のある朝、郵便配達が、ビル・ソーコムが亡くなったというニュースを伝えます。
8歳のトビーは、62歳のビルと親友でした。
遊ぶ気にもならず、もう一人の友人である大工のウィリーに会いに行きました。

この話は、実はラブ・ストーリーでもあるのですが、その部分はおいといて
イングランドの田舎感がすごくあふれていて好きな話です。
大人がみんな、子供好きないい人で良かった。

特に好きだったのは2篇ですね…
それ以外も、The 英国! という感じで、けっして嫌いではありません。

それに、ミス・マープルのセント・メアリ・ミードや、
ミス・リードが描くスラッシュグリーン、『赤毛のアン』のアヴォンリーなど
お互いをみんな知っているっていう村の話、大好きですよ。

なんだけど、みんないい人でね〜
悪人を出せとは言いませんが、曲者がいないのよ。
そういう人が物語を面白くすると思うのだが、どーにもこーにも見あたらないの。
だからちょっと物足りなさを感じています。

作家のピルチャーはベストセラー作家で、翻訳もたくさんでているそうです。
そうね… 最近殺伐とした物語ばかり読んでいるから、ホッとしたいわ…という時に
読むとよさそうですね、そうしよう。
紅茶とスコーン片手に…というのが似合うんでしょうね、きっと。
そんなに優雅に本読むことないからさぁ…悲すぃ…

ひとことオリンピックコーナー
一億総歩夢君に詳しくなっている状態の今、新潟県村上市ってなんか聞いたことあるな…と思ったら
以前村上春樹さんが訪ねてませんでしたっけ? 村上新聞社に行って、〆張鶴飲むの…どの本に書いてあったんだっけ?

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