DISTURBING FICTION
A・クリスティー/P・ハイスミス/M・ルヴェル/J・R・ランズデール/S・ジャクスン
U・ソローキン/F・カフカ/R・C・マシスン/R・ブロック/F・オコナー/F・ブラウン
アメリカ生まれの作家が多かったので、とりあえずアメリカの作家にいれてみました。
それにしてもこの表紙…
書店で “ 読後感最悪 ” というオビを見て、フラフラと手にとった一冊。
でも、全体的にはそんなにイヤ〜な感じではなかったのですけれどもね、私は。
とりあえず、全篇で人が死にます、自然死ではなく。
そのパターンがいろいろあって、たしかに嫌悪を覚えるものもありました。
ただ、ストーリーの中で必然と思われるものや、哀愁が感じられるものもあり
“ 厭 ” というひと言ではかたずけられないように思えました。
11篇のお話しの中で、私が心から、やな感じ〜 と思ったのは4篇です。
でも、あくまでも私の感想であって、その中に悲哀を見つけられる方もいるかもしれません。
印象に残ったお話しをいくつかあげてみます。
『フェリシテ(Felicite)/モーリス・ルヴェル』
フェリシテは娼婦だが、慎ましく、身なりやふるまいも堅気のようだったので
街の人々は大目に見て、挨拶なども交わしていた。
ある日フェリシテは、四十代の紳士ムッシュウ・カシュウに出会った。
二人が毎週土曜日の夜に会い、静かに語り合うようになって2年がたった。
『くじ(The Lottery)/1948年 シャーリィ・ジャクソン』
6月27日のからりと晴れた朝、300人の村人たちが広場に集まってくる。
子供たちは走りまわり、男たちは仕事や政治の話をし、女性たちもエプロンを外して。
いよいよ進行役のサマーズ氏が登場して、くじが始まった。
『赤(Red)/1988年 リチャード・クリスチャン・マシスン)
彼は、暑い中を歩き続けた。
探しているほとんどのものは袋の中に拾い集めたが、それでも歩いた。
人だかりが彼を待っているが、彼はある地点で何かに気づき、そっと座り込んだ。
『善人はそういない(A Good Man Is Hard to Find)/1953年 フラナリー・オコナー)
祖母はフロリダへ行きたくないと言い続けていたが、息子のベイリーは聞いてくれず
結局ベイリー夫婦と幼い三兄妹とともに車に乗り込んだ。
もうすぐジョージアを抜けようかという時、祖母は若い頃に訪ねた農園のことを思い出して
そこへ寄って行こうと言い出した。
いかがでしょう?
長閑そうに思える話もありますが、結果から言ってどれも死者がでます。
『フェリシテ』は、私にはものすごく悲しい話に思えましたが
こう言っちゃなんだけど、死に方は特に衝撃的ではないのよね。
でも女性として、気持がわからないでもない、いえ、かなり共感できるお話しでした。
以下3篇は、死に至るまでの過程がものすごく残酷ですが、それでも悲哀が漂ってました。
『くじ』は、人間の集団心理の恐ろしさが…
こういう心理がけっこう悲劇を生んでいるのではないかと思わされます。
あと、伝統ってどこまでこだわって守るべきなのか、考えさせられますね。
『赤』は、主人公の気持を思うと、ものすごくつらい話しです。
『善人はそういない』は、ものすごい作り話だけど、ものすごく正直な内容に思えました。
にぎやかに旅を続けていた一家が感じた恐怖を考えると、死ぬことより怖いわ。
最後にベイリーが母親思いのところを見せるのよ… 泣けたね。
私がいい印象を受けなかった話について、なぜでしょう?と考えてみると
他の物語のように、死の必然性が感じられないということでしょうか? 理由無き死?
罪の意識が欠落している人がまわりにウジャウジャいるのかと思うと、背筋が寒いわ。
どの話しかは書かないけどね。
この本の落ち着きどころは、死=厭、ということになるのかもしれませんが
人が死ななくても厭な話はたくさんあります。
むしろそっちを読んだ方が最悪な気分になれるかも… なりたきゃね。
バルザックなんてどうでしょう?
ま、厭な話しは世の中にいっっっっぱい転がっているので
あえて読まなくてもいいのかもしれませんけど…
ひとことK-POPコーナー
テソンが6月にやって来るらしい! その前に韓国でソロアルバムも出るんですってね!!
両方待ち遠しい!!! けど、BIGBANGのカムバックはいつなのかしら? そちらも楽しみです
A・クリスティー/P・ハイスミス/M・ルヴェル/J・R・ランズデール/S・ジャクスン
U・ソローキン/F・カフカ/R・C・マシスン/R・ブロック/F・オコナー/F・ブラウン
アメリカ生まれの作家が多かったので、とりあえずアメリカの作家にいれてみました。
それにしてもこの表紙…
書店で “ 読後感最悪 ” というオビを見て、フラフラと手にとった一冊。
でも、全体的にはそんなにイヤ〜な感じではなかったのですけれどもね、私は。
とりあえず、全篇で人が死にます、自然死ではなく。
そのパターンがいろいろあって、たしかに嫌悪を覚えるものもありました。
ただ、ストーリーの中で必然と思われるものや、哀愁が感じられるものもあり
“ 厭 ” というひと言ではかたずけられないように思えました。
11篇のお話しの中で、私が心から、やな感じ〜 と思ったのは4篇です。
でも、あくまでも私の感想であって、その中に悲哀を見つけられる方もいるかもしれません。
印象に残ったお話しをいくつかあげてみます。
『フェリシテ(Felicite)/モーリス・ルヴェル』
フェリシテは娼婦だが、慎ましく、身なりやふるまいも堅気のようだったので
街の人々は大目に見て、挨拶なども交わしていた。
ある日フェリシテは、四十代の紳士ムッシュウ・カシュウに出会った。
二人が毎週土曜日の夜に会い、静かに語り合うようになって2年がたった。
『くじ(The Lottery)/1948年 シャーリィ・ジャクソン』
6月27日のからりと晴れた朝、300人の村人たちが広場に集まってくる。
子供たちは走りまわり、男たちは仕事や政治の話をし、女性たちもエプロンを外して。
いよいよ進行役のサマーズ氏が登場して、くじが始まった。
『赤(Red)/1988年 リチャード・クリスチャン・マシスン)
彼は、暑い中を歩き続けた。
探しているほとんどのものは袋の中に拾い集めたが、それでも歩いた。
人だかりが彼を待っているが、彼はある地点で何かに気づき、そっと座り込んだ。
『善人はそういない(A Good Man Is Hard to Find)/1953年 フラナリー・オコナー)
祖母はフロリダへ行きたくないと言い続けていたが、息子のベイリーは聞いてくれず
結局ベイリー夫婦と幼い三兄妹とともに車に乗り込んだ。
もうすぐジョージアを抜けようかという時、祖母は若い頃に訪ねた農園のことを思い出して
そこへ寄って行こうと言い出した。
いかがでしょう?
長閑そうに思える話もありますが、結果から言ってどれも死者がでます。
『フェリシテ』は、私にはものすごく悲しい話に思えましたが
こう言っちゃなんだけど、死に方は特に衝撃的ではないのよね。
でも女性として、気持がわからないでもない、いえ、かなり共感できるお話しでした。
以下3篇は、死に至るまでの過程がものすごく残酷ですが、それでも悲哀が漂ってました。
『くじ』は、人間の集団心理の恐ろしさが…
こういう心理がけっこう悲劇を生んでいるのではないかと思わされます。
あと、伝統ってどこまでこだわって守るべきなのか、考えさせられますね。
『赤』は、主人公の気持を思うと、ものすごくつらい話しです。
『善人はそういない』は、ものすごい作り話だけど、ものすごく正直な内容に思えました。
にぎやかに旅を続けていた一家が感じた恐怖を考えると、死ぬことより怖いわ。
最後にベイリーが母親思いのところを見せるのよ… 泣けたね。
私がいい印象を受けなかった話について、なぜでしょう?と考えてみると
他の物語のように、死の必然性が感じられないということでしょうか? 理由無き死?
罪の意識が欠落している人がまわりにウジャウジャいるのかと思うと、背筋が寒いわ。
どの話しかは書かないけどね。
この本の落ち着きどころは、死=厭、ということになるのかもしれませんが
人が死ななくても厭な話はたくさんあります。
むしろそっちを読んだ方が最悪な気分になれるかも… なりたきゃね。
バルザックなんてどうでしょう?
ま、厭な話しは世の中にいっっっっぱい転がっているので
あえて読まなくてもいいのかもしれませんけど…
ひとことK-POPコーナー
テソンが6月にやって来るらしい! その前に韓国でソロアルバムも出るんですってね!!
両方待ち遠しい!!! けど、BIGBANGのカムバックはいつなのかしら? そちらも楽しみです