SEVEN GOTHIC TALES I & II
1934年 イサク・ディネセン
イサク・ディネセンといえば『バベットの晩餐会』が有名ですね。
けっこう面白く読めたので、例によって紀伊国屋書店で見つけた時に買ってみました。
私はだいたい通勤時間に本を読むのですが、開くと寝ちゃう、という本はかなり久しぶり。
ですので、この本は、いつもより読むのに時間がかかりました。
眠いというのが、つまらないという意味でなく…
私は、いつの時代かとか、どこの国の物語かに、そんなにこだわりはないのですが
あまりにもかけ離れた設定のせいでしょうか? 感情移入ほとんどなし! でした。
それから、すぐ聖書とか北欧神話、古典詩の引用があったり
本来のテーマからずれていってるような気がするエピソードが(延々と)
挿入されていたりして、ペースがつかめない一冊でした。
二冊で七つの物語がおさめられています。
余分な部分をとっぱらえば面白いなと思える話は、II集に集中していましたので
そちらから紹介します。
『エルシノーアの一夜』
エルシノーアにあるいかめしい屋敷には、以前は美しい三姉妹弟が暮らしていました。
ある晩、屋敷の管理を任されているベックばあやは、コペンハーゲンに向かい
老いた独身女性となっている姉妹、フェルナンデとエリザを訪ねます。
かなり前に死んだはずの弟モルテンが、最近屋敷に現れるというのです。
これは、ベックばあやの活躍が涙ぐましかったので…
『夢みる人々』
ある満月の夜、ザンジバルへ向かうアラビア帆船の上で、英国人リンカンが語った話。
若い頃ローマで恋に落ち、いきなり姿を消したオララという売春婦は
リンカンの知人フリーデリヒが忘れられない革命家のマダム・ローラ、
ギルデンスタン男爵が虜になった慈善家マダム・ロサルバと同一人物だったというのです。
これは、いちばんスリリングで手に汗握る感があった気がします。
『詩人』
ヒルスホルムで暮らす、元王室顧問官で町の有力者の初老の紳士マティーセンは
地方書記の青年アンデルスの、詩人としての才能を認め援護していました。
ある日、マティーセンの知人の老薬剤師が、ナポリで結婚した後、帰路急死しました。
若き未亡人がヒルスホルムにやってくると、マティーセンは、彼女とアンデルスを
結婚させようと考えましたが、思い直して自分が結婚することにします。
これは、老人のやらしい計略がどうなるのか…っていうのが気になる一篇。
元も子もない話なのですが、作者が物語の要点だけかいつまんで書いてくれていたら
かなり短くなってスラスラ読めたと思うのですが… そして面白かったと思うの。
あるエピソードから始まって、面白くなりそう… と思っていたら
おいおい、いきなり違う話になっちゃたよ、と戸惑いましたね。
ただ、最後の『詩人』は、冒頭にクリスチャン7世妃カロリーネ・マチルデのことが
書かれていまして「お!」と思いましたけどね。
カロリーネ・マチルデの浮気現場が、ヒルスホルム城だったと書かれています。
それから、I の方に入っている『猿』というお話しは、女子修道院が舞台で
未婚の貴族女性たちが、余生を気楽に送る場所というように書かれています。
以前から、貴族の子女が修道院に入る件について「特権なの?罰なの?」と
気になっていたので、興味がわきました。 最初だけ…
この本が書かれたのは1934年ですが、解説によると、
物語の舞台は主に1820〜40年代です。 やけに古くさいと思ったよ…
ちなみに、ゴシックというのは、小説界では
中世趣味の猟奇的・怪奇的な物語のことをいうそうです。 古くさくて正解だったんだね。
猟奇的・怪奇的って、私が苦手な分野じゃないの…
知らずに読んだ私が悪かった!
ひとことK-POPコーナー
SHINeeのKeyとINFINITEのウヒョンのユニットって、どうなるのか想像つかなーい!
想像つかないけど興味しんしんです。仲良しでわちゃわちゃしそう… 楽しみですね
1934年 イサク・ディネセン
イサク・ディネセンといえば『バベットの晩餐会』が有名ですね。
けっこう面白く読めたので、例によって紀伊国屋書店で見つけた時に買ってみました。
私はだいたい通勤時間に本を読むのですが、開くと寝ちゃう、という本はかなり久しぶり。
ですので、この本は、いつもより読むのに時間がかかりました。
眠いというのが、つまらないという意味でなく…
私は、いつの時代かとか、どこの国の物語かに、そんなにこだわりはないのですが
あまりにもかけ離れた設定のせいでしょうか? 感情移入ほとんどなし! でした。
それから、すぐ聖書とか北欧神話、古典詩の引用があったり
本来のテーマからずれていってるような気がするエピソードが(延々と)
挿入されていたりして、ペースがつかめない一冊でした。
二冊で七つの物語がおさめられています。
余分な部分をとっぱらえば面白いなと思える話は、II集に集中していましたので
そちらから紹介します。
『エルシノーアの一夜』
エルシノーアにあるいかめしい屋敷には、以前は美しい三姉妹弟が暮らしていました。
ある晩、屋敷の管理を任されているベックばあやは、コペンハーゲンに向かい
老いた独身女性となっている姉妹、フェルナンデとエリザを訪ねます。
かなり前に死んだはずの弟モルテンが、最近屋敷に現れるというのです。
これは、ベックばあやの活躍が涙ぐましかったので…
『夢みる人々』
ある満月の夜、ザンジバルへ向かうアラビア帆船の上で、英国人リンカンが語った話。
若い頃ローマで恋に落ち、いきなり姿を消したオララという売春婦は
リンカンの知人フリーデリヒが忘れられない革命家のマダム・ローラ、
ギルデンスタン男爵が虜になった慈善家マダム・ロサルバと同一人物だったというのです。
これは、いちばんスリリングで手に汗握る感があった気がします。
『詩人』
ヒルスホルムで暮らす、元王室顧問官で町の有力者の初老の紳士マティーセンは
地方書記の青年アンデルスの、詩人としての才能を認め援護していました。
ある日、マティーセンの知人の老薬剤師が、ナポリで結婚した後、帰路急死しました。
若き未亡人がヒルスホルムにやってくると、マティーセンは、彼女とアンデルスを
結婚させようと考えましたが、思い直して自分が結婚することにします。
これは、老人のやらしい計略がどうなるのか…っていうのが気になる一篇。
元も子もない話なのですが、作者が物語の要点だけかいつまんで書いてくれていたら
かなり短くなってスラスラ読めたと思うのですが… そして面白かったと思うの。
あるエピソードから始まって、面白くなりそう… と思っていたら
おいおい、いきなり違う話になっちゃたよ、と戸惑いましたね。
ただ、最後の『詩人』は、冒頭にクリスチャン7世妃カロリーネ・マチルデのことが
書かれていまして「お!」と思いましたけどね。
カロリーネ・マチルデの浮気現場が、ヒルスホルム城だったと書かれています。
それから、I の方に入っている『猿』というお話しは、女子修道院が舞台で
未婚の貴族女性たちが、余生を気楽に送る場所というように書かれています。
以前から、貴族の子女が修道院に入る件について「特権なの?罰なの?」と
気になっていたので、興味がわきました。 最初だけ…
この本が書かれたのは1934年ですが、解説によると、
物語の舞台は主に1820〜40年代です。 やけに古くさいと思ったよ…
ちなみに、ゴシックというのは、小説界では
中世趣味の猟奇的・怪奇的な物語のことをいうそうです。 古くさくて正解だったんだね。
猟奇的・怪奇的って、私が苦手な分野じゃないの…
知らずに読んだ私が悪かった!
ひとことK-POPコーナー
SHINeeのKeyとINFINITEのウヒョンのユニットって、どうなるのか想像つかなーい!
想像つかないけど興味しんしんです。仲良しでわちゃわちゃしそう… 楽しみですね