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Channel: まりっぺのお気楽読書
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『ヴァレンタインズ』別れ話はこうまとめたいですね

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VALENTINES 
2007年 オラフ・オラフソン

この作家さんは知らなかったのですが、BOOK OFFで見つけて初めて読んでみました。
アイスランドの方だそうです。

静かで落ち着いた文章、多くを語らない登場人物、奇をてらわない展開…
けっして嫌いなタイプの作風ではないのですが、なぜでしょう? 入り込めませんでした。

12篇の短編から成っている一冊で、本国では題名がついているらしいのですが
日本版は一月、二月、〜 十二月、となっていて
各月に相応しい別れのお話しが書かれています。

印象に残った物語をご紹介しますね。

『二月』
ヨウンとリンダはいつもなら夏に訪れる海辺の別荘を訪れました。
ヨウンは自分の浮気で壊れかけた関係を修復しようと考えていました。
しかしリンダは相手の女性が住むクィーンズへ連れて行けと強くせまります。

このお話しは、鋭い人なら途中で真相がわかると思うのよね、詳しくは書きませんが。
読者でもわかる浮気の真相…なぜ妻がわからんかな?
夫が真相を明かしたことは正しかったのか間違いだったのか? 悩むところです。

『五月』
ヨハンはカレンとの結婚生活に満足していましたが
ある冬の日、突然カレンから女性の恋人がいることを聞かされました。
カレンの提案で別れようと決めていた春の日が近づくと、カレンは俄然張り切ります。
彼女は二人の思い出の家具も何もかも売り払うつもりのようです。

別れるというのに元気いっぱいな相手を見るのはつらいし悔しいですよね?
つい「別れてやるもんか!」と言いたくもなりましょう。
だからって…大人しく聞いていた旦那さんがどんなふうになってしまうのか?
衝撃のラストです。

『八月』
仕事が忙しかったヤーコプはカナリア諸島に行きたかったのですが
結局アイリスの希望どおりスロベニアにバカンスに出かけました。
そこはヤーコプが20歳の時にアンナという女性と出会い別れた場所でした。
ヤーコプはホテルのテラスでアンナによく似たウェイトレスを見かけたじろぎます。

ヤーコプにはそれからちょっとした災難がふりかかります。
おかげでアイリスに過去をうちあけるハメになるとは…
過去にとった不誠実な行動が跳ね返ってくる…怖いですね。

何が原因なんでしょう? と自己分析してみるに
不実を働いた方がやけに “ 素直に認めちゃう ” のと
別れを切り出された方がやけに “ 聞き分けが良い ” という印象が残ってます。

何年も付き合った相手だったり夫婦だったりしたのに
そしてそれまでは上手くいっていたのに、あっさりしすぎじゃなくて?
北欧の方はクールなのかしら?

見苦しい態度を見せるとか取り乱すとか、そういう場面がないんですよ。
(主人公たちが)自分をきれいに見せようとしすぎているような気がします。

まぁ、私は今
「離さない! 離すもんかっ!!」 「必ず取り戻してみせる! 君を!!」満載の
韓国ドラマ & K-POP に夢中ですのでね…
それで物足りなかったのかもしれないっす。

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